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救済用USBフラッシュメモリの作り方と使い方


説明

    BootRescueのDVDから、救済用USBフラッシュメモリ(以下救済用USBといいます)を作成して、救済用USBから要救助PCを起動して救助PCからネットワーク経由でファイルを救出来ます。

    これにより、DVDドライブのないパソコンでも、ファイルの救出ができます。

    ここでは、救済用USBの作成方法と、救済用USBの使い方を説明します。

    なお、この機能は「BootRescueVer2.0.0」からご利用頂ける機能となっております。

    「消去用USB」は8Gバイト以上のUSBフラッシュメモリが必要です。別途ご準備ください。


救済用USBの作り方

  1. DVDドライブがあるパソコンで「BootRescue」のDVDを挿入し、DVDからパソコンを起動します。

    BootRescue救済画面 「BootRescue」起動画面で「ENTER」キーを入力してください。

    起動処理が始まります。BootRescueはKNOPPIX日本語版をベースOSとしていますのでKNOPPIX起動後BootRescueが自動起動します。

    BootRescue救済画面

  2. ここでは救済用USBを作成しますので、画面右上の「x」クローズボタンでBootRescueを終了します。

  3. 以下のように「KNOPPIX」のデスクトップ画面が表示されます。
    KNOPPIX

  4. ここで、救済用USBにするUSBフラッシュメモリをパソコンのUSBポートにさします。
    ※このUSBフラッシュメモリに保管されている情報はすべて消えますので、中身はバックアップしておいてください。
    ※「消去用USB」は8Gバイト以上のUSBフラッシュメモリが必要です。

  5. 以下の「Knoppix」メニューの中に「Install KNOPPIX to flash diak」がありますので、このインストーラをクリックします。

  6. KNOPPIX

  7. 日本語化された「flash-knoppix」が起動します。


  8. ここで、「リムーバブルデバイス・・・」を選択してください。
    なお、選択はメニューをマウスでクリックするか、キーボードの上下の矢印でできますので、選択ののち[ENTER]キーを押すか、「OK」ボタンをクリックすることで、選んだメニューが実行されます。

  9. 接続されているUSBフラッシュメモリやリムーバブルデバイスが一覧表示されます。


  10. ここで、インストールしたいメディアを選択して実行してください。
    なお、キーボードの「ESC」キーを押すことで、ひとつ前のメニューに戻れます。

  11. 以下の通りインストールメニューが表示されます。


  12. 「OverlayパーティションとしてFAT32へインストール」を選択します。

    なお、選択したメディアにすでにKNOPPIXがインストールされている場合は、上記インストールメニューは表示されず、以下の通り表示されますので、状況に応じてメニューを選択して実行してください。


  13. 以下の通り確認メッセージが表示されますので、問題なければ「Yes」をクリックしてください。


  14. 再度メッセージが表示されますので、もう一度確認し問題なければ「Yes」をクリックしてください。

  15. 以下の通りオーバーレイパーティションのサイズを指定する画面が表示されます。最大サイズを指定し実行します。



  16. 以下の通りパーティション設定とKNOPPIXのインストールが開始されます。



  17. 次にオーバーレイパーティションの暗号化を行うかどうか確認されますので「No」を選択します。



  18. 以下の通り完了のメッセージが表示されれば、消去用USBは完成ですので、「OK」ボタンをクリックして「flash-knoppix」を終了してください。



  19. 救済用USBが作成できましたので、KNOPPIXのデスクトップ画面に戻り、
    KNOPPIX
  20. 以下の通り左下のメニューから「ログアウト」を選択し、 KNOPPIX-LOGOUT
  21. 「シャットダウン」を選択して、KNOPPIXを終了してください。 KNOPPIX-SHUTDOWN

    以上で救済用USBの作成は完了です。


救済用USBの使い方

    作成した救済用USBで、「BootRescue」を利用する方法を説明します。

  1. 救済したいメディアがあるパソコンの電源を切り、パソコンのUSBポートに消去用USBを挿し込みます。

  2. 救済用USBを使うには、まずパソコンをUSBフラッシュドライブから起動するよう、BIOSやUEFIの設定を行います。

  3. BIOSやUEFIの起動は、機種にもよりますがパソコンの電源を入れて「F2」キーや「F12」キー、「Del」キーを連打すると、起動できます。

    設定するポイントは、Boot Sequence(起動順)で、Internal HDD(内蔵HDD)よりUSB storage Device(USBフラッシュメモリ等)が起動優先度が上位になるよう、設定し保存してください。

    また、機種によってはUSBレガシー機能を有効にしないと起動できないものもありますので、試してください。

    電源を入れると以下のような起動画面が出ます。
    BootRescue起動画面


    左がBIOSのパソコンの場合、右がUEFIのパソコンの場合です。自動判別して表示を変えます。
    (UEFIのパソコンを持ちの方は救済用USBでのみ「BootRescue」を利用できます。)

  4. UEFIのSecureBoot(セキュアブート)で利用する場合は、初回起動時に以下の手順でUEFIファームウェアにKNOPPIXのチェックサムを書き込んでください。
    次回起動時は不要です。
    • UEFIセキュアブートが有効になっている場合、起動時に次の画面が表示されますので「OK」を選択してください。
      DiskDestroyer起動画面
    • HashToolが起動し、Linuxブートローダーの署名付きチェックサムをUEFIファームウェアに挿入できますので「Enroll Hash」を選択します。
      DiskDestroyer起動画面
    • 次の画面が表示されますので、矢印キーで「loader.efi」を選択します。
      DiskDestroyer起動画面
    • チェックサムが表示されますので「Yes」を選択してください。
      DiskDestroyer起動画面
    • 次の画面で「EXIT」を選択しHashToolから抜けます。
      DiskDestroyer起動画面
    • すぐに、以下の通りUSBからBootRescueを起動する画面が表示されます。
      DiskDestroyer起動画面
      ※次回からは消去USBで起動すると直接この画面になりますので[ENTER]を入力してBootRescueを起動してください。

  5. 無事起動ができれば、DVDより高速に下図のような「BootRescue」の画面まで起動します。
    あとはDVDの際と同じく、ネットワークの設定と、パスワードの設定を行う順で共有していきます。
    BootRescue画面